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    • 2016.04.04 Monday
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             子猫の物語   Final

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       しばらくの間  沈黙がつづいた

       母も 落ち着かない様子だ

       だが 一番 落ち着いてないのは 私だ



       一瞬の事だった 「アイ」が どうやったのか

       ゲージを飛び越し 私に飛びついた

       「きゃっ!」 思わず叫んだ

       一瞬 あたりが 騒然としたかに見えたが

       父の声で 鎮まった

       「まゆみ よく帰って 来て・・・くれた」



       私は 耳を疑った でも 聞き返せない

       膝の上に 座った 「アイ」の頭を

       撫でながら 心を 落ち着けた

       「本当は 俺も 悪かった・・・」

       父の 言葉は つづいた

       「どうしたらいいかわからんのや お前のこと・・・」

       「かわいいんや・・・ だけど 怒る事しかでけん・・・」

       父は うつむいたままだ



       また 静寂に戻った

       「わたし・・・・」

       言葉が出ない

       母の うつむいたままだ

       「ミャー」 アイと私の 目があった

       「悪いのは・・・ わたし・・・」

       声を 絞り出した



       父が 顔をあげた 頬を伝う 光が見えた

       アイは 私の膝から降りると 父の方へ 歩き出した

       父の前で ぺこりと頭を下げたアイ

       次の瞬間 私は 父の胸に 飛び込んだ

       「ごめん・・・なさい」 言葉が 涙に変わった

        父は わたしを抱きしめてくれた

       「ええんや、ええんや・・・」

       耳元で 優しい言葉が こだました

       母が となりで 私の頭を 撫でてくれた



       時間が 止まったのか

       私の意識が 飛んだのか

       父と 母と 私 そして 「アイ」

       4人の家族の絆は その後 切れることは なかった




       
      米 「子猫の物語」ご愛読ありがとうございました!

         次回からは 「秘密結社 ホワイト・キャット」を 掲載します♪
         笑いと涙の 猫の目から見た人間社会を 描きます!
         「アイ青年」「マユミ」も出て来ますので 引き続き声援 よろしくお願い致します☆





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                  子猫の物語   5

      0

         実家に 着いた時には もう 日も暮れていた

         私は 実家に帰れる安心感と

         父と どう接していいかの 不安感が入り混じり

         頭も 胸もドクドクしていた



         玄関の 前に立った 

         「入れない」 心が叫んだ

         そんな様子を見てとった母が

         私のバッグをもって 先に入ってくれた

         「ただいまー!」

         「・・・・・・・・」

         母は どんどんと奥へといってしまう

         ずっと 抱いてきた「アイ」を ギュッと

         抱きしめ直した 足が出ない

         「マミちゃん、はよおいで!」

         奥で母が 呼んでいる



         数年ぶりに 家の敷居を またいだ

         「今夜は おかもちにしといたで さあ食べよ」

         私は 「アイ」をどうしようか 考えた

         すぐに 答えが返ってきた

         「そこに ゲージちゅうやつ 買っといたで そこに入れたり」

         母は そこまで 考えていてくれた キャットフードもある



         父は 先に食べて 自分の部屋にいるようだ

         「ほんと うれしなあ この日がくるのをまっとったんや」

         母は にこにこしながら 「赤飯」を 口に運んだ

         なんだか 箸が重たい 息も苦しい

         「どうかしたんか?」

         母の問いに 答えようとしたら

         涙が ポロポロ こぼれ落ちた

         悪いのは 私だ 勝手に家を 飛び出した

         なのに なのに なんで こんなに 優しくするの



         私は 涙をふきながら 必死に 食べた

         時々 「アイ」の鳴き声も 聞こえる

         嬉しかった ただただ 嬉しかった

         母と 円卓をはさんで 座るなんて



         すると 「ガラッ」と ふすまが開いた

         父が のっそりと 入ってきた

         「アイ」が 「ミャー」と 3回鳴いた

         私の 体は凍りついた





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                 子猫の物語  4

        0


           入院して 1週間が 過ぎただろうか

           私は 退院して 実家に帰る事と なった

           あの見舞いの時 結局

           父とは 一言も言葉を 交わさなかった

           母とは 実家に帰る 条件として 猫を

           一匹 連れて行くと言う約束で 了解した



           猫と言えば 私を 病院まで運んでくれた 青年

           「アイ」と言っていた まさか あの子猫が・・・・



           私の病気は 精神的疲れからくるものだそうだ

           幻覚かもしれない 私にだけ

           色白の 青年に見えたのだろう



           アパートに帰っても 果たして

           あの子猫が 戻ってるかどうか わからない

           やはり 自分には 動物と暮らすのも

           重荷なのかも 知れない



           退院の日が来た 母がひとり 迎えに来た

           荷物を取りに アパートに 寄る

           私は 胸が ドキドキしてきた

           「アイ」は いるのだろうか



           アパートのドアの前まで 来ると

           足が すくんだ

           「どうした?」

           母が 心配した

           私は 思い切って ドアノブに 手をかけた



           ドアの向こうには 白い子猫がいた

           急に 胸が熱く なった

           私は思わず 抱き着いた

           「アイ・・・ 待っててくれたん・・・・」

           頬を 涙が つたった




            母は 後ろで 黙っていた

           しばらくして 落ち着くと 部屋に上がった

           私は 「アイ」を 抱いたままでいた

           母が ぽつりと言った

           「その子 アイっていうの?」

           私は 黙って うなずいた

           

           「マミちゃん 助けてくれた アイ君とそっくりや」

           母の言葉が ずっと 遠くで聞こえた気がした





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                     子猫の物語 3

          0

             目が覚めると 穴の開いた天井が見えた

             「ここは どこだろう?」 頭もいたい

             廊下を パタパタと スリッパの音がする

             腕には 点滴が ぶら下がっていた

             病院だ



             しばらくすると 看護婦が 来た

             「もうすぐ ご両親が見えるから」

             「わたし・・・・どうして」

             声に詰まった

             「よかったわよ 近所の方が 見つけて下さって」

             「・・・・・・・・」



             両親が来ると言う 逢いたくない

             母は 何度か 携帯でしゃべった

             でも 父とは数年 会ってない

             「馬鹿なことを するからだ!」

             当然いうだろう


             もういい どうなったって

             どうせ 私は 家族のお荷物だ

             だれも 心配なんかしやしない

             急に 悲しくなった



             「トン、トン」 ドアをノックする音だ

             返事は しなかったが ドアは開いた

             母さんが 先に入ってきた
             
             後ろにいる父は 入りにくそうだった



             「マユミだいじょうぶ?」

             母さんは 枕元まで来て いった

             どうしたんだろう 

             不思議に 素直に うなずいていた

             目が熱くなり 頬を つたった



             父は まだドアを開けたままだ

             母は 中へと促した

             すると 父の後ろに もう一人

             誰かいる



             「この人があなたを 病院まで 運んでくださったのよ」

             よく見覚えのない青年だったが 妙に 色が白い

             「アイさんって 言うのよ」

             耳を疑った

             青年は ぺこりと 頭を下げた

                       子猫の物語 2

            0

               拾った 子猫に 名前をつけた 「アイ」

               段ボール箱に 書かれていた文字が 気になる
               

               アイと 暮らし始めて はや 数ヶ月になる



               アイは とてもかわいい 

               言うことも よく聞く あとばかりついてくる

               エサを やる 散歩にも 連れて行く



               私は もともと 家を出て 一人暮らし

               家族とうまくいかず 出て来てしまった

               ひとりでも充分 恋人もできた

               でも 別れてみると やっぱり 淋しい



               私には アイがいる

               アイが 教えてくれた

               甘えるばかりの 自分の姿を

               人を愛しているようで 愛されることだけ

               求めていた



               アイと一緒に寝る 暖かい

               動物って こんなに 暖かいんだ 初めて知った

               人を愛する前に 自分が 愛されることを

               わがままだった 今からでも 遅くない

               アイと 共に生きよう



               アイと暮らしだして 半年がすぎた

               私が バイトに行ってる間 アイが留守番

               バイトの帰りに スパーで 買い物をする

               今日は ちょっと 疲れた

               頭が痛い



               アパートの鍵を開ける いつものように

               アイが飛んでくる

               おかしい 静かだ

               「アイ! どこ!」

               台所の 窓が開いている

               おかしい カギを かけたはずなのに



               台所の窓を開け 覗き込もうとしたとき

               めまいがした 体がささえれない

               その場に 倒れ込む

               薄れていく 記憶の中で

               小さく 叫んでいた 「ア・・イ・・・」

               私は 気を失った


               


               

               

                          子猫の物語

              0
                 
                 もう泣かないと決めていたのに 悲しくなってくる

                 涙なんか見せない 強がりだった

                 しかたなく 目を閉じて 夜空を見上げた

                 暗い 真っ暗だ

                 まるで私の 気持ちと 同じ

                 こらえきれず 頬をつたう



                 悲しい せつない

                 こんなに あなたのことが好きなのに

                 素直になれない

                 「もう 終わりにしよう」

                 最後の言葉

                 返事もできない



                 頬が やけに濡れる

                 「なんだぁ ないてんの わたしだけじゃないんだ」

                 むなしいい気持に 小雨が 拍車をかける



                 濡れながら 歩いた

                 このまま すべてを 洗い流してほしい

                 天に 願った

                 いやな 思い出なんて 忘れたい

                 誰かに すがりつきたい



                 どれだけ歩いたのか どこまで歩いたのか

                 わからない

                 薄暗い 明かりが見える

                 バス停だ



                 ずぶ濡れのまま こしかけた

                 このままどうなるんだろう どううなってもいい

                 目を閉じ うつむいた 耳鳴りがする

                 「何かの 泣き声?」

                 ふらつく足取りで バス停のうらへ行く



                 段ボール箱に 文字がある

                 「わたしを 愛してくれる人 お願いします」

                 開けると ふるえる子猫がいる

                 「あんたも 捨てられたんだ・・・」

                 そっと 抱き上げた 少し温もりがある



                 そこへ バスが来た 子猫を抱きしめると

                 とにかく 乗り込んだ

                 ここから 子猫と わたしの生活が 始まった

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