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    • 2016.04.04 Monday
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    『 幻 愛 』 〜 詩小説 6 〜

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      24


       一瞬、確かに時は止まった。ボクにはそう思えた。そしてそれは、

      また、過去への誘いか。


       「や、やめろーっ!」


      思わず、ボクは叫んでいた。その声に驚いたのか、彼女は後ろへとた

      じろいでいた。自分が取り乱しているのが解った。肩で何度か大きく

      息をしたかが、落ち着かない。この時の顔を鏡で見たら、きっと自分

      でも逃げ出しただろう。彼女は、その場に腰を落とした。その彼女の

      元へと歩みを進めた。


       「な、なんだって!し、死んだだって!」


      なぜか、声をあらげている。ボクは、彼女の前に突っ立ってた。


       「どうして、どうして ・・・・・・ 死んだんだ ・・・・・・ 

       。」


      それはもう、どうにもならないつぶやきのようだ。彼女も黙ってい

      る。


       しばらくの間、ふたりはその場を行き過ぎる風のなすがままになっ

      ていた。


       「な、直くん ・・・・・ 。」


      彼女はつぶやくように声を出した。


       「 ・・・・・・・・・・ 」


      ボクは黙っていた。いや、何か身体の力が抜けていた。


       「おねいちゃんは ・・・・・ おねいちゃんは、自殺したの 

       ・・・・・。」


      最後の言葉は、よく聞き取れなかった。いや、聞けなかった。ボクに

      は次の言葉もない。


      ただ、彼女の次の言葉を待つだけだ。それには時間はかからなかっ

      た。


       「おねいちゃんは、万博の開発には反対だったの 
       ・・・・・・ 」

       

       「でも ・・・・・・ 万博に反対じゃない ・・・・・」

       

       「山を壊すのが ・・・・・・ 緑を壊すのが 

       ・・・・・・・ 」

       

       「緑を壊すのが ・・・・・・ 許せなかったの 

       ・・・・・・・ 」


      彼女はそこまで話すと、遠くを見つめた。そして、みつめたその目を

      ボクに向けるのだ。


      その目はボクに訴えかけている。答えなくてはならない。


       「ど、どうして ・・・・・ じ、自殺なんか ・・・・・・ 」


      そう言って、しまったと思った。


       「い、いや ・・・・・・ 」


       「そうじゃないわ!生きられないのよ!」


      彼女は叫んだ。絶叫だ!


       「 ・・・・・・・・・ 」


      ボクには声が出なかった。彼女は肩で息をしている。そしてそれは呼

      吸を整えてるようにも見えた。ボクには待つしかなかった。時間はい

      くらでもあるのに待つのが辛い。


       「そ、そうよ ・・・・・・ おねいちゃんは ・・・・・・ 緑の

       精なの ・・・・・・ 。」


      その言葉を聞いて、ボクは唖然としてしまった。


                                      (つづく)


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        • 2016.04.04 Monday
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        • 23:13
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        コメント

        おねいさまは、緑の精

        ドキドキしてくる展開ですね

        今、この世にも、たくさんの精がいるのでは
        と、ふと感じ入ってしまいました


        ありがとうございます
        • ponsun
        • 2013/08/31 4:30 AM
        久々の連載。
        緑の清・・・・この地球を暗示しているような展開ですね。
        • 太郎ママ
        • 2013/09/01 9:10 AM
        こんばんは。

        時間はいくらでもあるのに待つのが辛い。

        この心境、伝わってきます。

        緑の精だったのですね。
        こちらも一緒にドキドキしながらこの先を待っています。


        PONSUNさん コメントありがとうございます♪

        ご返事が非常に遅くなって、申し訳ありませんm(_ _)m

        ご期待をいただいて、ありがたく思います。

        今は、充電中といいますか、しばらくブログの更新期間の
        間隔を開けさせていただこうと思います。
        太郎ママさん コメントありがとうございます♪

        ご返事が非常に遅くなって、申し訳ありませんm(_ _)m

        上記のような理由でおります。
        夏雪草さん コメントありがとうございます♪

        ご返事が非常に遅くなって、申し訳ありませんm(_ _)m

        上記のような理由でおります。


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